2012年12月21日金曜日

その時は 良くても

ある時
『これから同居をする予定がある』
という方の 
お話を伺う機会がありました


でも 迷っているんだとか


ちょうどその場に
以前 同居をしていたけれど
うまく行かなくて
解消したという方が数名

そのうちの 一人の方が
おっしゃいました

「同居を決める時
 私 他の人の気持ちばかりを
 考えていたんです
 『そのほうが 夫の両親にとって
 良いんだろう』とか

 
 でも……あの時 
 自分はどうしたいのか
 もう少し 考えてみれば良かった

  私はこうしたいですって
 伝えれば良かった」と


その時は 
まあ良いか と思ったことが
後々 小さな不満となって重なり

「我慢できない」
「私はこうしたい」
という思いが
膨らんでいったのかもしれません

これって 
同居に限らずあること
自分の気持ちを
ぐっと抑え込んで
その時には
うまくいったように見えても
実は……ということ


みんなで話しているうちに
同居に悩んでいた方の思いが
次第に ハッキリしてきました

お風呂と キッチンは別が良いな~
できれば 玄関も別が良いな~
っていうか 暮らしも別が……

「あれ?
 私 少し離れたところで
 暮らしたいのかも」

自分の思いを
ご主人や夫の両親に伝えることは
決して 簡単ではありません

それ以外 方法がない

また 我慢を続けることが
できるのならば
何も言う必要はないのかも……

でも 今 自分の気持ちが
わかっているのなら
それを伝えることも
一つの選択肢なんだな

接客業という仕事柄もあて
同居するまで
キムチは
ほぼ食べなかった母

ところがキムチ
好きの我が家にいたら
そのおいしさに
ハマってしまった!

この日は海鮮キムチ鍋

2012年12月12日水曜日

また やってる


11月1日 読売新聞の家庭面は
興味深い記事でした

1979年 12月
家庭面の連載記事について
(私がまだ7歳の頃の記事です)

 *   *   *

 登校拒否という言葉が
 当たり前になったのが
 70年代
 高校進学率が94%という中で
 学歴社会が受験戦争を激化

 親は常に わが子に満足できない
 ありのままが 親に
 受け入れられないため
 子も自立できないと指摘

 不登校のとらえ方が大きく変わった
 親の甘やかしを原因とするとらえ方が
 親の過度の期待を原因とするとらえ方に
 百八十度転換する

とありました

  *   *   *

すでにこの頃から
今と同じようなことが 
言われていたんだと
正直 驚きました


“今の子どもに満足し
ありのままを受け入れる”
これ 今の私の
子育てモットーです


「親は常に わが子に満足できない
 ありのままが 親に
 受け入れられない」は
おそらく 数年前の
私の姿だったから

それでも救いは 娘たちが
楽しんで学校へ行ったことと

夫が私に
ブレーキをかけてくれたこと
「子供たちに 要求しすぎるな」と
時々 注意されていましたから


子どもが反抗期に入り
自分の子育てに限界を感じた私は
講演会に参加したり
気持ちの勉強をして
数年かけて 少しずつ
気がついたのです


「今のあなたでいい」と
子どもを信じて
認めることの 大切さを


自分でいうのもなんですが
以前に比べたら ずっと
「そのままのあなたでいい」
と思えるようになり
娘たちに 素直な気持ちで
そう 伝えられるようになりました


と言いつつ、それでも 
やっぱり欲を出す私がいて……


今日数時間前の私が
まさにそれ


最近ニ女は 来年行われる
サッカー大会に向けて
放課後練習に 参加しています

普段から 週4日
習い事に通っている二女は
かなり忙しくなりました

サッカーの練習に出たあとは
休みなく 習い事
帰宅したら 夕飯 宿題

いつもの 「まず おやつ~」
「先にテレビー♪」という姿は
どこにもなく
10時くらいまで 一生懸命

本人が「今日もがんばった!」
と満足そうに言うくらいです


それなのに私ったら
言っちゃったんです
「できるなら いつも
 そうすればいいのに」

彼女の頑張りを
認めるでもなく 脇に置いて
「いつもそうすれば……」と
新たな目標を 勝手に
彼女の目の前に差し出したのです
 


言ってすぐに 気がつきました
「そうじゃないよね~」と。


「ごめん ママ
 伝える言葉を間違えた
 ここ数日 あなたは良くやってる
 偉いと思うよ

 いつも いつもじゃなくても
 イザって時にちゃんとできるって
 大事なことだよね」

それを聞いたニ女は
嬉しそうに

「そう?ありがとっ♡」


全ての子に 親に
「今の子どもに満足し
ありのままを受け入れる」ことが
いいのかどうか 
私にはわかりません


でもつい 「もっと」を
要求しがちな私には
それくらいが
ちょうど良いんだと思います


クリスマスプレゼントにいただいた
『抹茶ちょこし』
コーンフレークに抹茶チョコが
かかっていておいしい!
子どもたちが
止まらなくなっていました

2012年12月5日水曜日

寝ている間に 感じる愛

児童養護施設に 8年にわたり
密着した ドキュメンタリー映画
 
『隣る人』
 
今も あちこちで
上映されている様子
 
機会があれば
子育てをされている方には
ぜひ 見ていただきたい
作品です

映画館でいただいた
プリントの中に
(実際 養護施設で
 発行されている 
 プリントだったと記憶しています)


こんな施設での様子が……

ある女の子が 
お母さんがわりをしてくれる
保育士さんにせがむんだそうです
 
「私が寝たら 
このクリームを足に塗って」と
「今 塗ってあげる」というと
「寝てからにして」
 
自分が寝ている間にも
誰かが自分に何かをしてくれる
愛を分けてくれる幸せを
感じたいのでしょう
 
 
 
ふと 思いだす記憶が

私がまだ小さい頃
車の中で寝てしまった私を
父が ベッドまで
運んでくれた 小さなおもいで
 
落ちないように
「ヨイショ!」と抱き直す感じ

冷たいベッドに移り
ブルっとする体に 布団をかけてくれ

冷えないよう 首の回りに
ギュギュッと 布団を
押しこんでくれたあたたかさは
今も 覚えています
 
親の愛をもらえなかった
その子には
寝ている間のぬくもりが
とっても とっても
特別なことだったんですね
 

寝ている娘たちの
頬をなでたり
布団をかけ直したり
 
時には 彼女たちの
隣にもぐりこんで 抱きしめた
夫と私の感覚を
娘たちが 思いだすことは
ないのかもしれません
 
 
それでも
見えない何かが
彼女たちのどこかに
積み重なっている
 
そう思いたいのは
親の私の方かな(^^ゞ
 

 私の枕元
 
 
 

2012年11月28日水曜日

意外な人に救われる



「親孝行していれば
きっと いいことがあるよ」
 
そう言ってくれたのは
数カ月に一度 
契約に訪れる新聞屋さん
 
「お母さん まだ一緒にいるの?」
 
「えぇ 帰るところがないですから」
笑う私に 向けてくれた言葉
 
いつもと変わらず 特に
愛想が良いわけでもない表情で
でも まっすぐに
言ってくれた
 
 
「きっと いいことがある」

 
気持ちが温かかった
ジワ~っと胸に染みた
 

人は 
意外なところで救われる
 
意外な人に救われる
 
 
「きっといいことがある」

時々 つぶやいてみる
11月の中旬
以前の町並みは 平らに

一瞬
どこに自宅があったのかわからず
通り過ぎてしまった
いとこも私も
ショックを受ける

自宅跡の向こうの岸壁に
 多くの船が停まっていたことが
何よりも嬉しかった



2012年11月20日火曜日

あの時こうすれば……


「どうしてあの時」

「こうすればよかったはずなのに」

何度も過去の場面を想像し、
自分を責めて、
辛くなっている方がいらっしゃいます。

そんな時、私は、
その方と、戻りたい場面に
一緒に戻ってみることにしています。
「こうしていたら」と思うように、
想像の中で動いてもらう為です。

ところが、イザその場面になると、
彼らの口から、こんな言葉が出ます。

「あっ、でもやっぱりできないかも」

「だって、あの時には」

「こんなことになるとは
 思わなかったら、結局、
 同じ行動をとるような気が……」

今ならできても、
違う行動をとりたいという思いはあっても、
「あの状況ではできなかった」
と気がつくのです。

『今思えば』ということ、
ありますよね。

自分が違う選択をすれば、
結果は違っていたのではないか、
もっといい方向に
向かっていたのではないか。

でも、何度同じ場面に戻っても、
その行動が、
自分の精一杯だったのです。

「だから、あれで良かったんだ」と
自分にOKを出せるのが
一番良いのだけれど、
そんなことばかりでもない。

選択肢がみつからなかったし、
あったとしても、
他の選択肢は選ばなかった。
「それしかなかった」のかもしれない。

どちらにしても、
そうして納得することで、
あきらめることで、
前に進める事も
あるのかもしれません。

 
震災後、「ああすれば」
「こうすれば」は私の中にも
たくさんあって……。
 
ただ、どんなに後悔しても
私の過去は変わらない。
 
だから、今と未来を生きる。
 




2012年11月15日木曜日

マイナスの気持ちを大事にする

私は基本プラス思考ですが、
時には、マイナスの感情が、
大きくなってしまうこともあります。

特に、体調がすぐれない時には
なおのこと。

「あぁ、悲しいな~」 そう思った時、
以前の私なら、
「イヤ、悲しくなんかない!」
「そんなことを思うのは 私らしくない」
そうやって、自分を奮い立たせて いました。

でも最近は、ちょっと違う。

感じないことにしても、
あまり意味がない。
悲しさはまた湧きあがってきて、
頑張って否定して、
でもまた湧きあがって
……の繰り返しになるから。

だから、自分の気持ちは否定せず、
素直に認める。

悲しみと、ちゃんと向き合うことで、
わかることもあるし、解決策が
見つかることもあるから。

「あんなこと言われて、悲しかったんだね。
 そうだよ、悲しかったよ」って、
自分で自分に言ってみるんです。

ちゃんと悲しみに浸ると、そのうち
「まあ、このまま悲しみ続けても
 何も変わらないから
 もうそろそろ“悲しみ”から
 脱出するか」と思えたり、

「悲しいと思っていたけれど、
 本当は 悔しかったんだな。
 じゃあ次、  悔しくない 思いをするには
 どうすればいい?」 と思えたり、

「解決策はないけれど、この件は、  
 悲しかったってことで 終わりにしよう。  
私は、こういうことを嫌だな、
悲しいと感じるんだな」と
自分の気持ちに 気がつくこともあります。



一人会話、 ちょっと
寂しいヤツ みたいですね(^^ゞ

でも、どんなに人に励ましてもらっても、
「こう思えばいいよ」と 助言をもらっても、
それが 自分の気持ちにピッタリこなければ、
結局、同じところを ぐるぐる回るだけ。

だからこそ、 自分が納得できる答えを、
自分で見つけるのが良い。

「私、悲しいよ」
自分の悲しみを
しっかりと受けとめてみると、
またちょっと違う感覚を
味わえるのかもしれません。

なぜって聞かれたらわからないけれど
悲しい時のお酒はやっぱり日本酒。


2012年11月8日木曜日

あの時には……

私の祖母は、10年以上認知症です。

今では寝たきりですが、
私が施設の部屋に入るなり、
「お~、おばあちゃん!」と
手をあげると、祖母も
嬉しそうに片手をあげ、
ハイタッチをしてくれます。

先日こんなことが……。

祖母が、自分のベッドの
足元に置いてある座布団を指さし、
「これ美穂?」と母に聞いたのです。
私と母は顔を見合わせ
アハハハ~と笑いました。

どうして笑っているのか
わからなくても、
私たちが笑っていると、
その空気を感じて、
祖母も一緒に笑います。

認知症の症状は人それぞれですが、
記憶が過去に戻る人も多くいます。

祖母も、自分の若い頃に
戻る時があり、今回は孫の私が、
ベッドに横たわっている
赤ちゃんの時代に戻ったようです。

苦笑していた母ですが、
その後祖母は、母の顔をじーっと見て、
「〇〇はどこ?」と、
母の居場所を聞いたんです。
(母だとわかる時ももちろん
 あるんですよ。それも、
 その瞬間、瞬間で違うんです)

「座布団と間違えられる私を
 笑っていられないね~」と、
さらに母と二人で笑いました。

今、こうして笑っていられる
私たち家族にも、
辛い日々がありました。

祖母の記憶が失くなることや、
おかしな発言や行動を
受け入れられなかったり、
認知症への対応の仕方を
わかってはいても、
上手に対応できずにいたことも。

でも、長い長い年月を経た今は、
私たちの事がわからないからって、
私たちが訪れたことや、
したことを忘れたからって、
がっかりすることも、
悲しむこともありません。

重要なのは、彼女が
元気でいること……だから。

こう思えるようになったのも、
自分自身の気持ちと葛藤し、
試行錯誤する時間があったから。
あの時は、こうして笑える未来が
あるなんて、考えられなかったな。


ペンギンのお茶会を、石巻で開催します!

今回、念願かなって、仙台・石巻でも開催できることになりました!
お近くの方は、ぜひいらしてください。
ナビゲーター・若松美穂(心理カウンセラー・エッセイスト)
『サンキュ!』や『ESSE』などの生活情報誌で人気のカリスマ主婦。著書『少しのお金で豊かに暮らす65のヒント』(sasaeru文庫)、『私と家族のしあわせ時間』(扶桑社)、『お金をかけない暮らしハッピー・テク』(ベネッセ・ムック)ほか多数
テーマ「家族について」
夫婦の関係や子育て、親との付き合い方など、家族に関することで日ごろ悩んでいること、心配なこと、ちょっと心にひっかかっていることなどを、気軽におしゃべりしてみませんか? 心の中に閉じ込めていたことを外に出すことで、気持ちが少し軽くなるかもしれません。


★ペンギンのお茶会・IN石巻
日時 11月18日(日) 10:30~12:00
会場 石巻駅から徒歩8分程のところです。詳しい住所は、お申し込みいただいた方にお伝えいたします。

いずれも、定員 6名(女性のみ・先着順)
会費 1000円(お茶菓子つき)
お申込み先:contact
※必ずお名前、年齢、住所(市区町村まででOK)、お電話番号を明記のうえ、「石巻お茶会参加希望」と明記して、11月10日(土)までにメールにてお申し込みください。折り返しご連絡いたします。