今では寝たきりですが、
私が施設の部屋に入るなり、
「お~、おばあちゃん!」と
手をあげると、祖母も
嬉しそうに片手をあげ、
ハイタッチをしてくれます。
先日こんなことが……。
祖母が、自分のベッドの
足元に置いてある座布団を指さし、
「これ美穂?」と母に聞いたのです。
私と母は顔を見合わせ
アハハハ~と笑いました。
どうして笑っているのか
わからなくても、
私たちが笑っていると、
その空気を感じて、
祖母も一緒に笑います。
認知症の症状は人それぞれですが、
記憶が過去に戻る人も多くいます。
祖母も、自分の若い頃に
戻る時があり、今回は孫の私が、
ベッドに横たわっている
赤ちゃんの時代に戻ったようです。
苦笑していた母ですが、
その後祖母は、母の顔をじーっと見て、
「〇〇はどこ?」と、
母の居場所を聞いたんです。
(母だとわかる時ももちろん
あるんですよ。それも、
その瞬間、瞬間で違うんです)
「座布団と間違えられる私を
笑っていられないね~」と、
さらに母と二人で笑いました。
今、こうして笑っていられる
私たち家族にも、
辛い日々がありました。
祖母の記憶が失くなることや、
おかしな発言や行動を
受け入れられなかったり、
認知症への対応の仕方を
わかってはいても、
上手に対応できずにいたことも。
でも、長い長い年月を経た今は、
私たちの事がわからないからって、
私たちが訪れたことや、
したことを忘れたからって、
がっかりすることも、
悲しむこともありません。
重要なのは、彼女が
元気でいること……だから。
こう思えるようになったのも、
自分自身の気持ちと葛藤し、
試行錯誤する時間があったから。
あの時は、こうして笑える未来が
あるなんて、考えられなかったな。
ペンギンのお茶会を、石巻で開催します!
今回、念願かなって、仙台・石巻でも開催できることになりました!
お近くの方は、ぜひいらしてください。
ナビゲーター・若松美穂(心理カウンセラー・エッセイスト)
『サンキュ!』や『ESSE』などの生活情報誌で人気のカリスマ主婦。著書『少しのお金で豊かに暮らす65のヒント』(sasaeru文庫)、『私と家族のしあわせ時間』(扶桑社)、『お金をかけない暮らしハッピー・テク』(ベネッセ・ムック)ほか多数
テーマ「家族について」
夫婦の関係や子育て、親との付き合い方など、家族に関することで日ごろ悩んでいること、心配なこと、ちょっと心にひっかかっていることなどを、気軽におしゃべりしてみませんか? 心の中に閉じ込めていたことを外に出すことで、気持ちが少し軽くなるかもしれません。
★ペンギンのお茶会・IN石巻
日時 11月18日(日) 10:30~12:00
会場 石巻駅から徒歩8分程のところです。詳しい住所は、お申し込みいただいた方にお伝えいたします。
いずれも、定員 6名(女性のみ・先着順)
会費 1000円(お茶菓子つき)
お申込み先:contact
※必ずお名前、年齢、住所(市区町村まででOK)、お電話番号を明記のうえ、「石巻お茶会参加希望」と明記して、11月10日(土)までにメールにてお申し込みください。折り返しご連絡いたします。
お近くの方は、ぜひいらしてください。
ナビゲーター・若松美穂(心理カウンセラー・エッセイスト)
『サンキュ!』や『ESSE』などの生活情報誌で人気のカリスマ主婦。著書『少しのお金で豊かに暮らす65のヒント』(sasaeru文庫)、『私と家族のしあわせ時間』(扶桑社)、『お金をかけない暮らしハッピー・テク』(ベネッセ・ムック)ほか多数
テーマ「家族について」
夫婦の関係や子育て、親との付き合い方など、家族に関することで日ごろ悩んでいること、心配なこと、ちょっと心にひっかかっていることなどを、気軽におしゃべりしてみませんか? 心の中に閉じ込めていたことを外に出すことで、気持ちが少し軽くなるかもしれません。
★ペンギンのお茶会・IN石巻
日時 11月18日(日) 10:30~12:00
会場 石巻駅から徒歩8分程のところです。詳しい住所は、お申し込みいただいた方にお伝えいたします。
いずれも、定員 6名(女性のみ・先着順)
会費 1000円(お茶菓子つき)
お申込み先:contact
※必ずお名前、年齢、住所(市区町村まででOK)、お電話番号を明記のうえ、「石巻お茶会参加希望」と明記して、11月10日(土)までにメールにてお申し込みください。折り返しご連絡いたします。
このお話を聞いてまさに今、伯母がそう。
返信削除認知症が進んできています。
今はホームのお世話になってますがそこでの暮らしも嫌みたいですんごいホームの人達に攻撃的になってしまってます。
そして会いに行くとどこかに出掛けられると思って
『さあ、行こう!』って。
で、顔見にきただけとわかると
『それならきてくれんでもええのに』と。
他にも色々な事があり今はとても会いに行くのが辛い。
たくさんお世話になったから空いた時間に行きたいのだけれども、なかなか足が向かなくなってしまってます。
美穂さんにみたいに笑って会える時が来るのであろうか…
悶々としています。
本を読んだりして参考にしてますがなかなか…
いつも帰りは涙です。
またおばあさまの事参考にさせて下さいね。
ゆかりんさんへ
削除私の祖母は「さあ、帰ろう」と
何百回、イヤ何千回……、
言ったかわかりません。
でも実は、どこへ行きたいのか、
自分でもわからず、「帰ろう」
「行こう」と言うことも多いんです。
実家にいる時には、家にいても
「家に帰ろう」と言って、
近所を歩きまわったりたり
していましたから。
怒りの矛先が自分に向き、
「どうして……」と思うことも
たくさんありました。
あの時期は、仕事とはいえ、
施設の方たちも、本当に
大変だっただろうと思います。
今、辛いですよね。
看てくださる施設の方に
ちょっとだけ甘えて、
行きたくない時には、
ご自身を労ることを
優先されても良いと思います。
また、いつか「行こう!」と
思えたら……でも。
もし行かれたら、
叔母様の反応はどうあれ、
「今日私は行って良かったんだ」
そうご自分に言ってあげてください。
私もゆかりんさんに
「行って良かったんですよ。
伝わってますよ」と
言いたいです。
若松 美穂
ありがとうございます。
削除また行こうと思った時に顔を見に行こうと思います。
なかなか頭でわかってても…ですが。
こないだ来た父母と一緒に写真を撮ったので
それをまた今度持って行こう~伯母は伯母だもんね。
施設の方々に日々お世話になってる事、ほんとにありがたいです…
書きながらも涙がやっぱ流れてきますが…これからも伯母を忘れず…私が小さい時にしてもらったように…できればなぁ。
お返事ありがとうございました。
ゆかりんさんへ
削除泣きたい時にはいっぱい泣きましょう。
ちょっとだけスッキリするもんね。
悲しいものは悲しいから、
しょうがないです。
私が祖母のことで、
泣かなくなったのは、
いつからなんだろう?
いつの間にか……かな。
若松 美穂
先日お友達とお友達のお祖母さんのホームに行きました。
返信削除友達から少々、認知の症状が出てきてると伺ってました。
私のことを覚えてくださっていたのですが、同じ質問を2回されました。
でも会いにきたことを泣いて喜んでくださってこちらもグっときてしまいました。
例え覚えてることが少なくなってきても、喜びや笑顔があれば、ご家族は救われますね。
少し、少女に戻られたお祖母さんはとても可愛かったです。
keiさんへ
削除事実は忘れても、感情はあるんですよねー。
だから、一瞬でも
誰かが来て嬉しいとか、
笑って楽しい、
好きなものを食べておいしい、
そうやって、過ごしてもらえたらいいなと。
又すぐに忘れ去ってしまうけれど、
その瞬間の楽しい・嬉しい・おいしいは、
事実としてあったのだから、
それで良いんだろうなと。
ご友人のおばあさま、会いに来てくれて、
本当に嬉しかったんでしょうね。
良かった。
若松 美穂
多数の人が不都合とか不便と感じている事態に
返信削除実際にずどんと入った時、
すごくうろたえるし息苦しいですよね。
そこから顔を上げて
階段を一つずつのぼっていくわけですが
途中で踏みはずしてころげ落ちたりします。
その時の痛みったらかなりのもの。
若松さんはそこを通ってこられたんだなって
すごく伝わってきました。
がんばってこられたんですね。
回りから見て
どんなに悲惨な現実にうつっているとしても
大事なのはどう見えてるかではなく、
そこにいる人たちが
少しでも気持ちと体が楽であることですよね。
お祖母さまもまわりの若松さんのご家族も
痛い思いをいっぱいして
今の暮らし方をみつけられたんだなあって
伝わってきました。
わたしも高齢の両親とのかかわり方、
自分たちらしいやり方をみつけようと思います。
ありがとうございます。
ゆるりんりんさんへ
削除階段から転げ落ちる時、
痛いけど
そこからまた昇っていくのも
嫌いじゃないです。私(^_-)-☆
その階段を上る意味は、
最初の時とは全然違って、
ものすごく、
価値のあるものに感じるから。
介護も育児も、夫婦関係も
親子関係も、他の人との関係も、
色んな階段がありますね。
時々、この階段は無理!
(甘ったれだけに)迂回して
スロープでってこともあります(笑)
若松 美穂