2013年5月7日火曜日

人生の最後


私の祖母が 4月7日
生涯の幕をとじました

92歳 大往生です

母の実母なので 
母は 毎日のように介護施設に通い
時間の問題になってからは
祖母のそばにいる時間も
次第に 長くなって行きました

私は祖母以上に 
母の体が心配でした

死後 身内には
することが
山のように控えていることは
父の時に経験済みです

母に 休んでほしいと思いつつ
かける言葉も見つかりませんでした

祖母が他界する数日前 
たまたま手にとった本に
こう書いてありました
「患者さんの様子を見守るのは
 いいと思います。でも
 絶対にその瞬間を逃すものかと
 見張るのはやめましょう」

穏やかな死に医療はいらない~朝日新書~


あぁ これだって思いました

人生の最後って大事です
大事かもしれないけれど
私は それだけじゃないと思うのです

その人の人生
父なら七十二年
祖母なら九十二年
長~い年月の全てが
その人の人生です

私なら 最後の瞬間だけで
私の人生を考えて欲しくない
(最後に一人だったから
 寂しい人生だったなんて)

最後の瞬間よりも
それまでの人生全てが
どうだったのか
どう過ごしたのかが大事

私は 本の中の言葉とともに
母に伝えました

お母さんは十分看たよ
おばあちゃんも
それは感じているし
私たち家族も知っている
施設のみなさんも
おばあちゃんを
とっても大事にしてくれた

ずーっと ついていたのに
たまたま ~~していたら
ってことは少なくないから……
たとえ 最後に看取れなくても
自分を責めるのはやめよう

最後に傍に居なくても
おばあちゃんは
寂しいとか悲しいなんて言わないよ
「ありがとう」って思ってる

だから 見張ったりせず
逝きたい時に
静かに 逝かせてあげよう


      *


「血圧が下がっています
 いらしてください」
施設から電話をもらい
夫と母と施設へ向かいました

20分ほどで到着しましたが
すでに呼吸はありませんでした

でも祖母の人生が
素晴らしいものだったことに
変わりはありません

みんなが一生懸命
祖母を見守り
介護したことにも変わりはありません

母は あの言葉を聞いておいて
良かったと言います

看取ることができたのなら
それも良い

でも 看取ることができなくても
私たちが 彼らと
積み上げてきた時間や
思い出は なくならないのです



祖母は 紫色が好きで
品を大事にする人でした

私のことを
「あの子は 女として
なんとかしないと……」
が 口癖で

いまだに なんとか
なってないんですけど(汗)


 

これまで お茶会を
何度かさせていただきましたが
今回は コミュニケーション講座を開きたいと思います☆

自分自身で気がつけること
変化させることができること
……きっとありますよ

興味ある方はこちらを
チェックしてみてください↓


 
http://40s-style-magazine.com/若松美穂さんの「幸せになるためのコミュニケー/

8 件のコメント:

  1. 若松さん、こんばんは。

    うなづける言葉ばかりでした。

    私の家族。同居の祖母を78歳の時病院で、祖父は92歳の時自宅で最期でした。

    どちらも一人で旅立ちました。

    送る側は、どんなに看病しても『悔い』みたいのは残ると思います。
    私もその葛藤だった気がします。

    ご家族のご心労をお察しします。

    どうぞお身体を大切になさって下さいね。

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    1. 匿名さん

      結局 残った家族が
      その葛藤をどう乗り越えて
      どう納得するかなんでしょうね。

      お気遣いありがとうございます。

      若松 美穂

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  2. 美穂さん
    この連休中にわたしの母が亡くなりました。
    82歳でした。
    美穂さんのおっしゃることよくわかります。
    新幹線を利用しても片道三時間のところに
    母は暮らしていました。
    最後の瞬間にそこにいられるとは限らない、
    その覚悟はできていました。
    主治医の先生がおっしゃったことで
    心に残っている言葉があります。
    「わたしたちは患者さんのことを第一に考えています。
     でも残されていく家族のみな様のことも大切です。」
    自分を追い詰めないようにという配慮のお言葉です。
    正しい人生の最後なんてないわけで
    自然な人生の最後を受け入れようと思いました。
    母が亡くなってから
    わたしの中に残してくれたものが急に輝きだしました。
    お花が好きなこと、かわいいものが好きなこと、
    食べることやおしゃべりが好きなこと・・・
    それらをピカピカに磨いていこうと思っています。
    色んなことがあるけれども
    それでも生きて行こうよという美穂さんのメッセージ、
    ありがとうございます。

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    1. ゆるりんりんさん

      お母様 素敵な方だったんですね。

      残してくれたものが 輝きだす。
      うん それ わかるな~。
      私たちにとったら 宝物ですね。


      せっかく譲り受けたものだから
      私も ピカピカに磨いて行こうともいます。

      そう思うと ますます
      大事なものに思えますね~☆

      若松 美穂

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  3.  最近 てのひらの幸せを読ませてもらい、すごく共感する事が増えています。

     きっと 美穂さんと同年代で 直面してるいろいろ事が 似てる事もあるからなんだろうな~と勝手に思っています。

     先日 友だちに 亡くなった母が よく夢に出てくるって言う話をされました。
     その顔が いつも辛そうで 自分も悲しくなるんだと。

     友だちは、お母さんの介護をしていたのですが、もっとこうしてあげたら良かったのかな~とか色々考えるみたいです。

     そして、この寂しいとか悲しいとかの気持ちから抜け出せない自分が嫌なんだと。

     美穂さんが書かれている事を 今度 会った時に話そうと思っています。 
     私の両親は健在だし、本当に大事な人を亡くした経験もないので どう声を掛けていいのかわからなかったんです。
     
     その人の人生は最後の日だけじゃないですもんね。

     おばあさまの 御冥福をお祈りします。

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    1. 胡桃さん

      お友だちの気持ちわかるな~

      私の家族は 
      父が亡くなってからしばらく 
      震災後の辛そうな姿しか思いだせなくて
      皆 ずいぶん苦しみました

      なんとなく 後半のイメージの方が
      残るんでしょうね

      でも 時間が解決するのかな~

      今は娘たちとも 母や夫とも
      「一緒にあそこに行ったよね~」とか
      「あの時とっても嬉しそうだったよね」と
      父が 良い表情をしていた時の話をします。

      それでもやっぱり つらそうな顔が浮かぶ。
      そういう時には 無理やりにでも
      嬉しそうな表情や 楽しそうな表情だった
      父を思い出すことにしています。

      その方が父も喜ぶかなって(*^_^*)

      若松 美穂

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  4. 初めまして。実はいつもサンキュ!のブログを拝見させていただいてます。
    同感する事も多く、そして新たな考え方をいただいています。今回この内容が私が母に伝えたいことだったのでこのブログをお借りして読んで伝えました。私の母の祖父がなくなって四年、祖母がなくなって二年になります。母は父方の祖父母の世話もし私からみたらこれ以上出来ないほどがんばっていたと思うのですが、本人は後悔ばかりだといいます。亡くなって直ぐよりは心も少し穏やかになったようです。普段は遠方に離れて暮らしているため毎日のテレビ電話でしか様子を察することしかできない自分がいます。亡くなったときに母に伝えた言葉と今回の内容が似ており、こんなブログがあったんだよっと内容を読んで母に伝えました。読んだ私がすでに泣いてしまったのですが母も泣いていました。少しでも母の心が軽くなりますようにと思っています。
    そういう私もいつもブログで元気をもらっています。ありがとうございます。
    長くなってしまいましたが、祖父母がなくなったのはちょうど私が妊娠中でした。母も私も本当にかわいがってもらっていたので、なくなった後を心配して私たちに新たな光を残してくれたように思っています。亡くなったさみしさを、新たに生まれてくる喜びと忙しさがいやしてくれました。
    長文、乱文申し訳ありません。この気持ちを伝えたくて初めてコメントしました。
    これからもブログ楽しみにしています。

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  5. テイノ家さん

    ブログを読んで下さっているだけでも嬉しいのに
    こうしてコメントをいただけると
    「色々 感じてくださる方がいるんだなと」
    書く力になります ありがとうございます 

    遠方に住んでいても 毎日テレビ電話で
    話を聞いてくれる いつも心配してくれる
    何より お母様が頑張ってきたことを
    認めている子どもがいる
    幸せなお母様ですね

    きっと おじいちゃまもおばあちゃまも
    お母様が 笑顔で過ごされることを
    望んでいると思います

    立場を入れ替えて考えると
    私は そう思えるんです

    人によって 癒すのにかかる時間は
    違うから ゆっくりゆっくりでも良いですよね

    若松 美穂

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